自作ゲーム開発「UE5」

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自作ゲーム開発「UE5」- Unreal Engine 5完全ガイド

Unreal Engine 5(UE5)は、アメリカのEpic Games社が開発した次世代ゲームエンジンです。2022年4月に正式リリースされ、映画のようなリアルなグラフィックスと、強力な開発ツールを無料で提供しています。現在、ゲーム業界の標準エンジンとして、大手スタジオから個人開発者まで幅広く採用されています。

参考リンク
Quixel Megascans: https://quixel.com/
公式サイト: https://www.unrealengine.com/
ドキュメント: https://docs.unrealengine.com/
FAB: https://www.fab.com/


UE5の主要な特徴

1. 革新的なグラフィック技術

Nanite(ナナイト)

  • 映画レベルの超高品質なジオメトリをリアルタイムで描画できる技術
  • 数百万~数十億のポリゴンを持つモデルを、パフォーマンスを維持しながら表示可能
  • レベルオブディテール(LOD)の自動管理により、開発時間を大幅に短縮

Lumen(ルーメン)

  • 完全動的なグローバルイルミネーションシステム
  • リアルタイムで光の反射や間接照明を計算
  • 光源を動かすだけで、自然な陰影が即座に更新される

MetaHuman Creator

  • 超リアルな人間キャラクターを簡単に作成できるツール
  • 表情アニメーション、髪の毛、肌のテクスチャまで高品質に生成
  • UE5.7では「MetaHuman Animator」が導入され、表情の再現性がさらに向上

2. 直感的なエディタ

  • シンプルで使いやすいUIに刷新
  • ビューポートでの直接的な操作が可能
  • リアルタイムプレビューにより、即座に結果を確認できる
  • 2025年のバージョンではAIアシスト機能が試験的に導入され、日本語での質問も可能に

3. ワールド構築の効率化

World Partition(ワールドパーティション)

  • 広大なオープンワールドを効率的に管理
  • 自動的にマップを分割し、必要な部分だけをロード

PCG(Procedural Content Generation)

  • プロシージャル生成により、広大な世界を自動生成
  • 道路、建物、自然環境などを効率的に配置
  • UE5.5以降ではGPU実行の強化により、さらなる高速化を実現

開発言語とツール

hiroyuki

UE5

C++での開発

Unreal Engine 5は、C++言語を使用した本格的なプログラミングに対応しています。

メリット

  • 高いパフォーマンス
  • エンジンの深い部分までカスタマイズ可能
  • 複雑なゲームロジックやシステムの実装に最適
  • プロフェッショナルな大規模開発に対応

特徴

  • Unreal C++独自のマクロやリフレクションシステム
  • ホットリロードによる高速な開発サイクル
  • デバッグツールの充実

ブループリント(Blueprint)

ブループリントは、UE5の視覚的プログラミングシステムです。コードを一切書かずに、ノードベースでゲームロジックを構築できます。

メリット

  • プログラミング初心者でも直感的に使える
  • ビジュアルで処理の流れが理解しやすい
  • プロトタイピングが高速
  • C++との併用も可能

活用シーン

  • ゲームメカニクスの試作
  • レベルスクリプト
  • UI制御
  • 簡単なAI実装

C++とブループリントの使い分け

多くのプロジェクトでは、両方を組み合わせて使用します

  • C++: コアシステム、パフォーマンスが重要な処理
  • ブループリント: ゲームプレイの調整、レベル固有のロジック
hiroyuki

ブループリントでもゲームは作成できます。
私は、それでゲーム作成中


豊富なアセットライブラリ

2024年より、Unreal Engine MarketplaceがFABとして生まれ変わりました。

特徴

  • 数万点以上の高品質アセット
  • 3Dモデル、テクスチャ、サウンド、エフェクト、プラグインなど
  • 無料アセットも多数提供
  • プロフェッショナル品質のアセットが購入可能

メリット

  • 開発時間の大幅な短縮
  • 個人や小規模チームでもAAA品質のビジュアルを実現
  • 学習用のサンプルプロジェクトが豊富

Quixel Bridge(Megascans)

Epic Gamesが提供する、超高品質な3Dスキャン素材ライブラリです。

内容

  • 実写から生成されたフォトリアルな環境素材
  • 岩、地面、植物、建築物など、数千点の素材
  • 16Kテクスチャにも対応
  • UE5ユーザーは完全無料で利用可能

活用方法

  • Quixel Bridgeアプリから直接UE5にインポート
  • ワンクリックで高品質な環境を構築
  • Naniteに最適化されており、パフォーマンスも良好

デフォルトで動くものが作れる

UE5の大きな魅力の一つが、すぐにプレイ可能なテンプレートプロジェクトの豊富さです。

充実のテンプレート

Third Person(三人称)テンプレート

  • キャラクター移動、カメラ制御が実装済み
  • ジャンプ、走りなどの基本アクションが動作
  • すぐにレベルデザインを開始できる

First Person(一人称)テンプレート

  • FPSゲーム向けの基本システム
  • シューティングゲームのプロトタイプに最適

その他のテンプレート

  • トップダウン
  • サイドスクローラー
  • パズルゲーム
  • レーシングゲーム
  • VR/ARテンプレート

スターターコンテンツ

プロジェクト作成時に含めることができる基本アセット集:

  • 各種プロップ(小物)
  • マテリアル
  • パーティクルエフェクト
  • オーディオ
  • サンプルレベル

これらを使うことで、初心者でも数時間でプレイアブルなプロトタイプを作成できます。

サンプルプロジェクト

「古代の谷」(Valley of the Ancient)

  • UE5の機能を実演する100GBの大規模サンプル
  • NaniteとLumenを活用した美しい環境
  • プロフェッショナルな制作手法を学べる

The Matrix Awakens

  • 映画「マトリックス」とコラボした技術デモ
  • 16平方キロメートルのオープンワールド都市
  • プロシージャル生成技術の実例

UE5で開発された代表的なゲーム作品

大規模AAA作品

フォートナイト(Fortnite)

  • Epic Games自社開発の世界的人気バトルロイヤル
  • 常に最新のUE技術を投入
  • 2025年末には完全にUEFN(Unreal Editor for Fortnite)で再構築予定

ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎

  • スクウェア・エニックスが開発中のRPG
  • UE5により、シリーズ史上最高のグラフィックを実現

ウィッチャー4(The Witcher 4)

  • CD Projekt Redが開発中
  • PS5で60fps動作を目指した技術デモを公開

Haloシリーズ(新作)

  • 343 IndustriesがHalo Studiosに改名し、UE5に移行
  • 複数の新作Haloタイトルを開発中

メタルギアソリッド デルタ:スネークイーター

  • MGS3のリメイク作品
  • UE5の最新グラフィックで原作の世界観を再現

S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl

  • 待望の続編、リアルなポストアポカリプス世界を描く

話題のインディーゲーム

8番出口(The Exit 8)

  • 2024年に大ヒットしたホラーゲーム
  • 韓国のTEAM CLOUTが開発
  • 地下鉄を舞台にした異変探しゲーム
  • UE5により、リアルで不気味な雰囲気を演出

Palworld(パルワールド)

  • 2024年にセンセーションを巻き起こしたサバイバルゲーム
  • クリーチャー捕獲とクラフト要素を融合

The Baby In Yellow

  • 10人未満のチームが開発したホラーゲーム
  • 世界で2億回以上ダウンロード
  • 2024年にUE4からUE5へ移行

モバイルゲーム

鳴潮(Wuthering Waves)

  • 2024年リリース、中国KURO GAMESが開発
  • モバイルで業界トップクラスのグラフィック
  • TGA 2024でベストモバイルゲーム部門にノミネート

World of Tanks: Blitz

  • 10年以上運営される老舗タイトル
  • 1億8000万人以上のプレイヤー
  • UE5へ移行し、グラフィックを大幅刷新

その他の注目作品

The Finals

  • 破壊可能な環境が特徴のFPS
  • UE5の物理演算を活用

MultiVersus

  • ワーナー・ブラザースのキャラクターが集結する対戦ゲーム

Immortals of Aveum

  • 魔法FPSという斬新なジャンル
  • UE5のグラフィック性能をフル活用

Valorant

  • Riot Gamesの人気タクティカルFPS
  • 2025年7月にUE5へ移行予定

他にも沢山のゲームがあり、紹介したのは極一部なゲームの紹介になり、他にも沢山面白いゲームはありますので自分自身でゲームを遊んでみてくださいね!


UE5を選ぶべき理由

1. 完全無料

  • ダウンロードから商用利用まで基本無料
  • ロイヤリティは売上100万ドル以降の5%のみ

Unreal Engine 5 ロイヤリティ制度 完全解説

ロイヤリティの基本ルール

Unreal Engine 5でゲームを開発する場合、製品の「ライフタイム総収益」が100万ドルを超えた分に対して5%のロイヤリティを支払う必要があります。


100万ドルの日本円は?

約1億4000万円~1億5000万円が目安となります。

※為替レートによって変動します(1ドル=140~150円で計算した場合)

重要ポイント

最初の100万ドル(約1億5000万円)まではロイヤリティ無料!

  • 売上が1億円 → ロイヤリティ 0円
  • 売上が1億5000万円 → ロイヤリティ 0円
  • 売上が2億円 → 超えた5000万円に対して5% = ロイヤリティ 250万円
  • 売上が10億円 → 超えた8億5000万円に対して5% = ロイヤリティ 4250万円

5%のロイヤリティとは?

計算の基準

ロイヤリティは「総収益」に対して計算されます。これは**「利益」ではなく「売上」**という点が重要です。

具体例:App Storeでの販売

ゲームの販売価格が1,000円の場合

  1. プラットフォーム手数料(Apple/Google)
    • 販売価格:1,000円
    • プラットフォームが30%徴収:300円
    • あなたの手元に残る:700円
  2. UE5のロイヤリティ計算
    • 計算基準:販売価格の1,000円(手元に残った700円ではない)
    • ロイヤリティ:1,000円 × 5% = 50円
  3. 実際の取り分
    • 販売価格:1,000円
    • プラットフォーム手数料:-300円
    • UE5ロイヤリティ:-50円
    • 最終的な手取り:650円(65%)

詳しい計算例

例1:売上が5000万円の場合

売上総額:5,000万円
100万ドル換算:約1億5000万円

5,000万円 < 1億5000万円
→ ロイヤリティ 0円

個人開発者や小規模スタジオの多くはこの範囲内です。

例2:売上が2億円の場合

売上総額:2億円
100万ドル換算:約1億5000万円

超過分:2億円 - 1億5000万円 = 5,000万円
ロイヤリティ:5,000万円 × 5% = 250万円

手元に残る:2億円 - 250万円 = 1億9750万円

例3:売上が10億円の場合

売上総額:10億円
100万ドル換算:約1億5000万円

超過分:10億円 - 1億5000万円 = 8億5000万円
ロイヤリティ:8億5000万円 × 5% = 4,250万円

手元に残る:10億円 - 4,250万円 = 9億5750万円

ライフタイム総収益とは?

「ライフタイム総収益」とは、そのゲーム製品が生涯で稼いだ累計の総収益を意味します。

計算期間

  • リリース日からの累計売上
  • リリース後1ヶ月で100万ドル達成する場合もあれば
  • 3年かけて達成する場合もある
  • いずれの場合も、100万ドルを超えた時点からロイヤリティが発生

計算に含まれるもの

  • ゲーム本体の販売収益
  • DLCやアドオンの売上
  • シーズンパスの売上
  • 課金アイテムの収益
  • すべての収益を合算

支払いのタイミングと手続き

報告義務

  1. リリース前:ゲームを配布する前に「リリースフォーム」を提出
  2. 四半期ごと:製品別のロイヤリティ報告書を提出
  3. 支払期限:各四半期末の45日後

支払いスケジュール

四半期ごとの報告・支払い

  • Q1(1-3月)→ 5月15日までに報告・支払い
  • Q2(4-6月)→ 8月15日までに報告・支払い
  • Q3(7-9月)→ 11月15日までに報告・支払い
  • Q4(10-12月)→ 翌年2月15日までに報告・支払い

特別な条件:Epic Games Store

ロイヤリティの軽減措置(2025年1月以降)

Epic Games Storeで先行またはマルチプラットフォーム同時リリースした場合:

  • ロイヤリティが5%から3.5%に軽減
  • すべてのプラットフォームでの売上に適用
  • Epic Games Store経由の収益はロイヤリティ計算から除外

具体例:Epic Games Store活用の場合

売上10億円のゲームの場合

通常リリース(他のストアのみ)

超過分:8億5000万円
ロイヤリティ:8億5000万円 × 5% = 4,250万円

Epic Games Storeで先行/同時リリース

超過分:8億5000万円
ロイヤリティ:8億5000万円 × 3.5% = 2,975万円

節約額:4,250万円 - 2,975万円 = 1,275万円

1,275万円も節約できる!

Epic Games Store経由の収益

Epic Games Storeで販売した場合:

  • プラットフォーム手数料:12%(業界最安)
  • UE5ロイヤリティ:0%(免除)
  • 開発者の取り分:88%

重要な注意点

1. 「売上」であって「利益」ではない

よくある勘違い

  • ❌ 経費を引いた後の利益に対して5%
  • 総売上(収益)に対して5%

プラットフォーム手数料、開発費、広告費などを引く前の総収益が基準です。

2. 製品ごとに計算

  • ゲームAで100万ドル超えても
  • ゲームBは別カウントで、最初の100万ドルまで無料

3. 複数プラットフォームの合算

  • Steam、PlayStation、Xbox、Nintendo Switch、モバイルなど
  • すべてのプラットフォームでの売上を合算して計算

4. 無料ゲームの課金も対象

  • 基本無料ゲームでも
  • 課金アイテムやガチャの収益が100万ドルを超えたら
  • ロイヤリティが発生

ロイヤリティが免除されるケース

完全に無料のゲーム

  • 収益がまったく発生しない場合
  • 広告収入もない場合
  • → ロイヤリティ 0円

社内利用・非商用

  • 販売しない社内ツール
  • 学習目的のプロジェクト
  • → ロイヤリティ不要

実際の開発者の声

個人開発者の場合

「1億5000万円まで無料なので、インディーゲームとしては十分すぎるほど。実際に達成できたら、5%払っても全然問題ない売上です」

小規模スタジオ

「Epic Games Storeで同時リリースすることで3.5%に抑えられるのが大きい。Steam手数料30%に比べて、Epic 12%+UE5ロイヤリティ0%は魅力的」

大規模スタジオ

「数億円規模の開発では、ロイヤリティよりもエンジンの性能とサポートが重要。UE5の技術力は投資に見合う価値がある」

Unreal Engine 5のロイヤリティ制度のポイント

最初の100万ドル(約1億5000万円)まで完全無料

超えた分だけ5%(Epic Games Store利用で3.5%)

初期投資ゼロ:成功してから支払えばOK

四半期ごとの報告・支払い

Epic Games Store経由の収益はロイヤリティ免除

こんな人に最適

  • 💡 初期投資を抑えたい個人・インディー開発者
  • 💡 まずは無料で始めて、成功したら還元する形にしたい
  • 💡 高品質なグラフィックとツールを最初から使いたい
  • 💡 売上1億円以下を想定している小規模プロジェクト

注意が必要なケース

  • ⚠️ 確実に数億円以上の売上が見込める大型プロジェクト →(その場合でも、エンジンの価値を考えれば妥当な投資)

Unreal Engine 5のロイヤリティ制度は、「成功報酬型」のフェアなシステムです。

開発段階では一切コストがかからず、ゲームが成功して初めて還元する仕組みなので、リスクを最小限に抑えて高品質なゲーム開発に挑戦できます。


2. 業界標準

  • 大手スタジオで広く採用
  • 転職市場でも高い需要
  • 豊富なコミュニティとリソース

3. 先進的な技術

  • Nanite、Lumenなど、他にはない独自技術
  • 常に最新のゲーム開発トレンドを反映

4. マルチプラットフォーム

  • PC、PlayStation、Xbox、Nintendo Switch、モバイル、VR/ARに対応
  • 一度の開発で複数プラットフォームに展開可能

5. 充実したサポート

  • 詳細な公式ドキュメント(日本語対応)
  • 活発なコミュニティフォーラム
  • 豊富なチュートリアル動画

はじめの一歩

学習リソース

  1. 公式ラーニングポータル
    • Epic Games公式の無料学習コース
    • 初心者から上級者まで段階的に学べる
  2. Unreal Fest
    • 毎年開催される公式イベント
    • 最新情報と開発テクニックを学べる
  3. YouTube
    • 公式チャンネルに多数のチュートリアル
    • コミュニティによる解説動画も豊富
  4. ドキュメント
  5. udemy
    • 日本語・英語の学習教材

推奨スペック

最低スペック:

  • Windows 10/11 64bit
  • CPU: Quad-core Intel or AMD
  • RAM: 8GB
  • GPU: DirectX 11/12対応

推奨スペック:

  • CPU: 6コア以上(Intel Core i7 / AMD Ryzen 7以上)
  • RAM: 32GB
  • GPU: NVIDIA RTX 3060 / AMD Radeon RX 6800以上
  • SSD: 256GB以上の空き容量

まとめ

Unreal Engine 5は、初心者からプロフェッショナルまで、あらゆるレベルのゲーム開発者に最適なツールです。無料で使える最先端技術、豊富なアセット、そして強力なコミュニティサポートにより、誰でも高品質なゲームを作ることができます。

C++とブループリントの柔軟な開発スタイルFABとQuixel Bridgeによる膨大なアセット、そしてすぐに動かせるテンプレートにより、アイデアを素早く形にできるのがUE5の最大の魅力です。

2024年から2025年にかけて、『8番出口』や『鳴潮』などの成功例が示すように、UE5は大規模スタジオだけでなく、小規模チームや個人開発者にも大きなチャンスをもたらしています。

ゲーム開発を始めるなら、今がUE5を学ぶ絶好のタイミングです。


参考リンク:

Quixel Megascans: https://quixel.com/

公式サイト: https://www.unrealengine.com/

ドキュメント: https://docs.unrealengine.com/

FAB: https://www.fab.com/

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